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by eukaryo

橋本裁き

Excite エキサイト : 社会ニュース
大阪府庁の朝礼の際、男性職員の一人が給与カットについて「士気が下がった」と反発し、橋本府知事が「合わないなら職を変えて」とやり返す一幕があったそうです。
役人に求められる職能とは何かを考えると、それは決められたことを決められた通りにやる事務処理能力に他なりません。決められたことが妥当か、府民の利益になっているかを疑うことは、今までの彼らの仕事には入っていませんでした。予算案がどんなに理不尽で無駄遣いであろうと、決められた通りに執行するのが優秀な役人と言うことになります。
予算が逼迫してきた現在では、無駄な予算を執行する役人はもはや優秀ではなくなりました。役所の中にいる人は前提の変化に気づかぬまま、従来通り決められたことを決められた通りにやるのが優秀な役人だと思っています。その結果、仕事をこなしているのに給料が下がるとの錯覚が生じて不満が出てしまいます。前提が変わったのだと言うことを職員一人一人の意識に浸透させることが必要ですが、これはなかなか至難の技だと思います。いっそ中の人を総取っ替えする方が早いと思われます。そんな意識が「嫌なら辞めろ」発言に出ているように思います。
もうひとつ考えなければならない問題があります。従来の役人の仕事は決められたことを決められた通りにこなすことでしたが、役人がやることを決めていたのは誰でしょうか。予算案を決めていた府議会議員と言うことになります。予算の無駄遣いを放置してきた責任は逃れられないでしょう。府議会議員の給与もカットすべきではないでしょうか。
最後に予算の無駄遣いを放置した府議会議員を選んでいたのは誰でしょうか。大阪府民に他なりません。ここまできて責任の輪がぐるりと一周してします。恐らく今後、大阪府の行政能力は一時的に低下していくでしょう。そのことで不便を強いられるのは大阪府民に他なりません。府職員ー府議会議員ー府民のみんながペナルティを払う三方一両損の橋本裁きと言うわけですね。さすがです。
by eukaryo | 2008-06-12 17:22 | 社会